床ずれの対応ってどうするの?!介護現場で見つけた対策伝授!後半

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前回のお話で、床ずれは「褥瘡」や「褥創」などと呼ばれるもので、長い時間なんらかの状態で体を圧迫した際に血流が悪くなって皮膚組織の酸素不足や栄養不足になってしまい、その場所が壊死してしまう病気の事ですと、お話しました。
普段私たちが同じ姿勢をしていると、腕や机などに着けていたところが痛くなって動かしたりして、うっ血を回避します。
寝たきりの状態の人はそれを自分の力で回避することは困難です。
寝たきりや体の不自由な方の床ずれ対策はどうしたらいいか考えてゆきたいと思います。

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寝ている姿勢を見直そう

寝具の状態を確認しよう

寝ている方の寝具は何を使用していますか?
床に布団を敷いて寝ている方もいれば、ベッドを使用して介護されている方もいると思います。
対象者が馴染んでいるためという理由が薄いようならベッド使用をお勧めします。
ベッドの利点は、起床時から立ち上がりに体への負担が、対象者も介護者も負担が軽減するところです。
ベッドからの転落のリスク等もありますが、ご本人の状態や癖などからリスクを回避する手は考えられます。
家の広さなどからベッドの置き位置を考えてしまうということもあると思いますが、ケアマネさん等に相談し、使用しやすいベッドを見つけてもらうこともできます。
介護用に、頭部や足部が挙上できる電動式ベッドが良いです。

ベッドを活用しての注意

:ベッドに寝ているときの姿勢や位置に注意しよう

挙上ベッドを使用していれば、頭や足が挙げられるので安心としてはいけません。
ベッドで寝ていても褥瘡になります。
ベッドならではの褥創の作られ方があります。

ベッド頭部挙上のまま➡体がずり降りる

対処
ひざ下にクッションを入れる・足の裏にクッション等が付くように配置し、ずり落ちを防ぐ

このひざ下にクッションを宛がうことで、脚の硬直を防ぐ効果があります。
足の裏にクッションを宛がうことで、ベッドからずり下がる事の防止の他に、纏足(てんそく)防止を行う事が出来ます。

纏足とは、足先が内側に丸まってしまい、足裏が平地に着けなくなってしまう状態を指します。
立ち上がりや足の機能が低下しまい、足の形状が変化してしまうので、これを防止するのに
クッションや、平たい面を足の裏に着けるように配置してゆきます。
ベッド柵とクッションの間があいていても、そのままズレてしまうので、この間を埋めるものも用意しましょう。

:ベッドからずり下がるとどうなるの?

ベッドからずり下がるときに、寝たままでうっ血しているやわらかい皮膚が衣服・ベッドのマットと、体に摩擦が起こり、褥瘡を生んでしまうのです。
また、褥瘡を起こしている皮膚を悪化させる原因になります。
褥創を予防・防止するには、安定した臥床姿勢・摩擦の少ない状況提供です。

寝ている姿勢を直してゆこう

敷布団使用者もベッド使用者も同じです。
安楽な姿勢と体位交換で褥瘡を防止して行けます。

:身体の重心の掛かる部分は腰

前回の説明で、褥瘡のできやすいところをお話しています。
仰臥位:後頭部、肩甲骨部、肋骨角部、脊柱棘突起部、仙尾・仙腸部、踵骨部
側臥位::側頭部、耳介、肩峰部、肩甲骨部、肋骨角部、腸骨稜部、大転子部、腓骨頭部、内・外踝部
座位・車椅子移乗時:尾骨部、坐骨部

主にこういった個所にできやすいのです。

(床ずれの対応ってどうするの?!介護現場で見つけた対策伝授!あと前半)参照

特に仙骨部・腸骨部。尾骨付近ができやすいです。
人間の体の重心が腰回りに集中している為、過度に体重がかかり易くなり、褥瘡にもなりやすいのです。
腰は身体の要なので、重いのです。
仰向けに寝ていることが多いと仙骨に褥瘡が作られやすいです。
片側に向いたままの姿勢で寝ていることが多いと仙骨に褥瘡が作られやすいです。

また、太っている体型より痩せいている体型の方が褥瘡になりやすいです。
脂肪がクッションの役目を果たす為、また、体内の水分量も保たれている傾向があり、太っている人は褥瘡になりづらく、やせた体型は直に骨に体重が乗り圧迫してしまう為褥瘡のリスクが大きいのです。

痩せている体型の方へは、クッションになるものを体と寝具の接触する間に入れて、体重が掛かってしまうところを緩和してゆく工夫をしましょう。

通気の良い姿勢を保つ

太っている人は、褥瘡が出来ないのかというわけではありません。
体重が重ければ、褥瘡のリスクが大きいことは予想できると思います。
褥創は体重が重いだけではつくられないということです。
褥創の作られる原因は、体重圧迫のほか、栄養と衛生です。

体内の水分量や栄養分が安定していると、圧迫されている皮膚や筋肉もそれに対抗する力を持っていますが、栄養が欠乏したり、不衛生であると、細胞に耐える力が弱くなり、褥瘡になってしまう恐れがあります。

太っている体型の方の寝ている状態を観察して、身体同士が密着しているところは無いか
確認してください。
褥瘡防止で大事なことは、栄養を取りながら、通気性の良い姿で過ごしているかということです。
密着しているところに風が通らないと、皮膚が汗や垢などでふやけたり炎症して褥創の元を作り兼ねません。
通気の良い姿勢を保てられているかを観察する必要があります。

寝ている状態の観察が大事
腰回りに褥瘡はできやすい
同じ姿勢のままだと褥瘡はできやすい
痩せている人の骨と寝具の間にクッションになるものを入れると良い。
太っている人の皮膚の密着する場所の観察を行い、衛生を保ち、風通しの良い工夫をする。

実際に身体を動かしてみよう

寝たきりの人の向き替えや体位交換は重くて辛いものがあります。
実際に行っている方には「当たり前」と思う事もあると思いますが、復習に見てください。

向きを変える方法

1寝ている人の下に厚めのバスタオルを敷きます。
縦でも横でも構いません。
注意点は、頭と首、腰と太ももあたりがバスタオル(等)の上にあるか確認しましょう。
この、頭 肩 腰 太もも 辺りが、人間の体重の掛かるところです。
この箇所がタオルの中に入っていることが重要です。
2タオルと使って身体を動かす
寝ている人を片側に向かす方法です。
向かせたい側の反対に介護者は居ます。
寝ている方に
タオルを敷いたら、敷き布団やベッドのマットレスの際まで体を移動させます。
移動の仕方は、敷いたタオルの本人の方と首の間部分・腰と臀部の間部分を体に近いところまで手繰り持ち、平行に手前に引きます。
ベッドは本人が落ちないようにしましょう。
その位置からタオルを少し上げる気持ちで向こうへ押すと、本人の身体は向う側へ向きます。
力いっぱい行うと、うつ伏せまで体が転がってしまいますのでゆっくり状態を見ながら行いましょう。

実際にクッションをいれてみよう

向きを替えることが出来たら、クッション等を用いて体勢を安定させます。
介護用品でいろいろな種類のクッションや体位交換マクラなどが売られていますが、割合高額と思われれます。
お家の使い慣れたものをそのまま使用することが経済的にも本人の気持ち的にも良いかと思います。

場合によっては指定されたものを使用するということもあると思いますので、相談の上使用してください。

クッションは身の回りのもので代用できます。
一番使用しやすいのは、座布団です。
使い古しのもので構わないのですが、あまり、ちいさかったり、ペッちゃんこでは 意味がないので、厚さや大きさを見てください。
場合によっては体位交換マクラの見当も良いと思います。
体に合ったクッションの入れ方を行ってください。

どう入れたらいいの?

実際にクッションを入れる時の注意点をお伝えします。

先ほどのようにご本人を片側を向かせたら、背骨より少し外側(脇より中)に座布団を二つ折りにするか、それくらいの高さのクッション等を入れます。
あまり背骨付近だと体が真横に起きすぎて、下のなった側の圧迫が強くなったり、うつ伏せ状態を作りやすくなります。
安定した体勢を作る工夫が必要になります。
45度前後の角度をもって寝てもらいましょう。
角度を付けることで、隙間が風通しの場所を作ります。

足の状態も確認し、ひざの曲がるかただったら、少しひざを曲げて、右足と左足が重ならないようにすると、皮膚への負担が軽減し、硬直状態を防ぎます。
硬直状態の方へは、ひざとひざの間にマクラやクッション等を入れて、皮膚の負担を軽減し、風通しを作ると良いです。
また、脇と胸が着いている方へは、小さなクッションやタオルを巻いて挟ませることで、
風通しが様なり、皮膚の衛生も保たれます。

この様に、身の回りの物を活用しながら、褥瘡対策はこなせるのです。

特別伝授 寝ている人へここをみて

寝たきりの方の中には、拘縮が進み、指が手のひらの中に丸まって動かなくなってしまった方もいると思います。
手の中も汗や垢で異臭を放ったり、それを超えてしまうと褥瘡や腐ってしまう原因になります。
まずは清潔保持で、定期的な手洗いが必要です。

丸まってしまう指への対策に、テニスボールや空き缶などを手の中に入れて握ってもらうことをお勧めします。
指が中に入らないためのリハビリになり、指同士や指と手のひらが着かないことで
不衛生を回避できます。
また、足先を見て、足の裏に足の指先が集中しながら丸まる「纏足(てんそく)」状態を防いでゆきましょう。
人の足は使用しないでいると、手のひらの指が内側に丸まるように、足先も小さく丸まっていきます。
健全な足先を保持するために、足の裏に箱等の平らなものを身長に合わせておいてください。
足の裏に平たい物を着けることで、丸まる防止になります。
仰向けになる際は、踵の下にも体重が掛かりやすくなるので、タオルやハンカチでドーナツを作り、その穴に踵を入れて、布団から足を上げる工夫を行いましょう。

まとめ

身体全体を観察し、拘縮していないか、皮膚の潤いは保持しているか、
通気の良い姿勢か確認してゆきましょう。

介護者の負担軽減に体位交換時等にタオルを活用して、事故の無いように介護を行いましょう。

身体の異変があったらすぐに医師・ケアマネに連絡しましょう。素早い対応が介護の負担を減らします。

介護される方も身体に気を付けて介護を行いましょう。

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